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新山梨県立図書館の検証

 

平成19(2007)年の知事選では『図書館以外の施設は「既存公共施設の活用と民間施設の利用」をする事で新たに作らなくとも、目的は達成でき財政負担の軽減になります。山梨県の財政は逼迫してきていて新しく作るほどお金に余裕がありません。今回整備するのは図書館と附帯駐車場のみとすべきです』という提言を基に、前知事に公開質問状を出し 、その後現横内知事に政策として引き継いで頂きました。

結果
〈甲府駅北口の新学習拠点施設の整備〉
87. 甲府駅北口に建設しようとしている新学習拠点施設については、白紙撤回とします。

老巧化した県立図書館の立て替えは必要と考えていますが、建設時期、場所の規模については、広く深く県民と論議をする中で再検討します。 という形で政策の柱として取り上げていただきました。

当選後は図書館だけではもったいないということで民間企業誘致の場所としても考えたいということから、「IT企業を誘致し山梨の情報発信の基地とする」という空間を加えたいという知事の意向があり、図書館とは別の建物として誘致に動き出しました。その後民間の情報関連産業の具体的な名前が挙がった事もありましたが、2008年にアメリカ発で発生したリーマンショックにより計画は現在頓挫した形になっています。

私共はこれを絶好の機会ととらえ、あえて横内知事に提言いたします。

図書館の進捗については委員会の意向を踏まえる等十分満足できるものがあるが、それに伴う民間企業によって建設される予定のビルに県の施設として生涯学習センター、大学コンソーシアム、大会議室などの付随する施設を入居させる考えは、われわれ「ふるさと山梨を考える会」が当初反対した新たな生涯学習施設と同一のものとなってしまう。もし山梨県としてそれら施設が必要なものと言う理解が得られるならば、県の施設として独自に整備するのが当然だが、現在の山梨県にはそれらを新規に整備するだけのお金などないはずだ、よって図書館以外の計画の見直しを早急に取り組む事。空いた土地については手を加えることなく駐車場などでの有効活用を図るべきである。

この土地が県内で最も価値のある土地と言うならば、その建ぺい率などで最大限の有効利用を図るというのではなく、ここに作るものがいかにして山梨県土全体の価値を高めるのかと言う議論をすべきだろう。

現在の山梨県財政は、横内知事が誕生してからも相変わらず豊かと言うにはほど遠い状態である。このような状態のわが県にあっては、不要不急な事業についてはすべて見直すという態度を示すのが基本であり、山梨県の基礎的税収を向上させるような施策が最優先されるべきである。その上で将来を展望した事業については極力支出を避け、すでにあるものを使い、その上で富める山梨を見据えた政策を打ち出す必要があるとわれわれは考える。

以上厳しいようですが、山梨県民として「このままではほっとけない」という当初の我々の目線を忘れることなく、今後の県政を推進していただきたいと考えます。

平成21年1月
ふるさと山梨を考える会一同