公開質問状送付についてのお願い
謹啓 早春の候 貴社におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
私たち「ふるさと山梨を考える会」は、山梨に暮らす県民として、山梨の将来を考え県民の視点で行政を検証し、提言をするなかで“誇れるふるさと山梨”の実現のために設立した団体です。
今から2年前の山梨県知事選挙に際して、
- 1. 県の財政状況(借金1兆円)の検証
- 2. 甲府駅北口の学習拠点整備事業とPFI事業(230億円)の検証
- 3. 中部横断自動車道の県費180億円負担の検証
この3点を山梨県が抱える問題点として検証し、当時(平成18年)の山本栄彦知事に質問状を提出いたしました。山梨県からの回答に疑問を抱き、その後も検証を続けた結論は、山梨県の抱える課題に正面から取り組み、元気な山梨へ立て直そうという熱意のある人に、山梨県を変えてもらいたいと考え、横内正明氏に出馬をお願いし、平成19年1月に横内正明知事を誕生させることができました。
横内県政の任期が、折り返しの2年を過ぎました。横内県政は、この2年間に公約の中部横断自動車道の県費負担を国交省と掛け合い150億円の減額を実現しています。
私どもは、山本県政の検証時に明野最終処分場と民間事業者による身延最終処分場についても勉強会を行い、その後も引き続き検証を続けました。平成20年12月の県議会本会議で内田健県会議員が質問をした内容の通り、明野最終処分場は、当初の計画が大幅に変更され巨額な赤字が発生するのではと懸念しています。
最終処分を県外に依存している山梨県には、最終処分場は必要な施設です。しかし、「山梨県の最終処分場行政はこのままでいいのか」という検証を踏まえて、民間事業者による身延最終処分場についても検証を続けていきたいと考えております。
私どもの会では、身延町の皆様が正しい情報や最終処分場についての正確な知識に基づいてこの最終処分場問題を判断しているのかどうか、どちらか片方の主張だけで、事実を誤認したままで判断を下すことは、結果的に身延町の将来のためはならないのではないかと考えております。
つきましては、民間事業者の「株式会社山の都」と処分場建設反対を主張する「みのぶ緑と清流を守る会」の両者に公開質問状にてご質問をさせていただき、その回答をもとに勉強会や検証をおこない正確な事実のみを、当会のホームページ等で情報公開してまいりたいと考えておりますので、別紙の質問状にご回答をいただきたく、よろしくお願い申し上げます。
なお、この質問状の内容と貴社からの回答は、公開のものとさせていただきますので、どうかご協力を併せてお願い申し上げます。
最後に、貴社のますますのご隆盛を心より祈念し、お願いのごあいさつに代えさせていただきます。
平成21年3月吉日
ふるさと山梨を考える会
代表 溝口 秀男
公開質問状
「みのぶ緑と清流を守る会」が主張する内容と貴社の主張する最終処分場の建設・運営計画につきまして、大きな差異があるため、事実を検証すべく下記の通りにご質問させていただきます。
- 質問1.最終処分場の放流水の河川への影響について
- 最終処分場廃水処理施設の放流水が常葉川に流入する事により常葉川と水道水源及び農業用水への影響をどのように考えていますか?
- 質問2.予定地の地層及び構造物の安全性について
- 「みのぶ緑と清流を守る会」の主張では、現地周辺に5本の断層が確認されているということですが、どのように考えていますか?建設予定地の地層の調査資料はありますか? また構造物の安全性についてはどうなっていますか。
- 質問3.最終処分場による地下水汚染の危険性について
- 「みのぶ緑と清流を守る会」は、地下水が汚染されると常葉川だけでなく三沢川、久那土地区まで被害が広がるとしていますが、地下水汚染の危険性と影響、安全対策をどのように考えていますか?
- 質問4.地域住民の生活環境への影響について
- 埋め立てた廃棄物からガスの発生、有害物質の飛散等の可能性と成分及び安全対策は?また、廃棄物の搬入等で起こると予想される交通量増加への対策はどのように考えていますか?
- 質問5.公共と民間の最終処分場の違いについて
- 平成18年に法令が改正されてから建設された最終処分場において、公共による処分場と民間事業者による処分場に、安全性をはじめとした違いがあるとお考えですか。違いがあるとすれば、どこが違うのですか?
- 質問6.最終処分場の必要性と地域貢献について
- 迷惑施設を設置する事に対して、地域への貢献等はどのように考えますか?また、埋立て終了後の跡地利用については、どのように考えていますか?
- 質問7.最終処分場設置事業者の適性について
- 前回の知事選時に、株式会社山の都は、暴力団と関係がある企業だという風聞がありました。風聞がでた理由と無関係である事実の証明できますか。
以上、ご質問をさせていただきます。
※誠に勝手なお願いではございますが、平成21年3月 日までに同封の返信封筒にてご返送くださいますようお願い申し上げます。